大学図書館や公共図書館で、実際に「聞蔵」を使われている利用者のみなさんに、活用の仕方をお聞きしました。研究者、学生、図書館司書、ビジネスマン、人の数だけ、利用法が存在します。聞蔵シリーズは、利用者の「ほしい」にピタリとはまる記事データベースです。140年にわたる新聞情報の宝庫から、必要な情報がきっと見つかります。

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多角的な思考力、新聞活用で養う

明治大学 文学部特任教授 藤井 剛さん

 社会科教員を目指す学生が履修する「社会科・公民科教育法Ⅰ」の中で、新聞を使った授業案を作成させる授業を行っています。社会科・公民科の最終的な目的の一つは、生徒が「社会のことを分かるようになる」ことです。「社会のことを分かるようになる」というのは、新聞を読めるようになること、すなわち、世の中の動きと自分との関係をきちんと理解できることだと私は考えています。ですから、高校教員として働いていた頃、授業の導入では、授業内容に関連した新聞記事を見せたり読ませたりしてから授業をスタートさせていました。教科書の知識だけでは社会の動きは理解できないので、現実の問題を教材にして生徒の生きる力を養っていくことが大事だと考えていたからです。

社会科・公民科教育法Ⅰの「NIE」で
使用するワークシート

 社会化・公民科教育法Ⅰの授業では、まず新聞のメソッド論について話をします。自分が教壇に立った際、生徒に一面全体を見せるのか、該当する記事だけを読ませるのか、見出しを空欄にして渡すのかなど、授業の目標に最も適した新聞の活用方法とは何かを学生に考えさせます。そのうえで学生は新聞を使った授業案を作成し模擬授業などを行ったりするのですが、学生たちは教材として使う新聞記事を「聞蔵」などのデータベースを利用して集めています。検索結果が時系列で表示されるデータベースは、出来事を「流れ」で理解できることに加え、インターネットに慣れている学生にとって、キーワードや日付などから簡単に検索できるので便利で使いやすいのだと思います。

 教材とする新聞を探す際、注意させていることは、争点のある問題は複数の新聞を使って比較するということです。特に社説などは、新聞各紙はそれぞれの社の方針があるので、対立する意見がある事柄については、多面的な視点から授業を行う必要があります。

 2020年に大学入試が大きく変わりますが、これまでのような知識の詰め込みだけの教育は、通用しなくなると考えています。多角的に物事を考える思考力を養うのに、ますます新聞活用が積極的に行われていくはずです。学生にはその活用法をしっかり学んで現場で生かしてほしいと思っています。

 現在、学校現場では、新聞活用やアクティブラーニング的な授業を進めるべく、様々な取り組みが模索されている最中です。教員の中には社会科に限らず、授業内容を現実と結びつけるために、新聞記事を配布し活用している教員もいます。また、既にAO入試や小論文対策で新聞は使われているので、とにかく「新聞を読みなさい」ということを高校生などは言われています。私が学生に教えている活用法までとはいかずとも、初めは新聞に触れさせるところからスタートし、文科省のいう「生きる力」を身に付けるための活用法が少しずつでも定着していけばと思っています。

(2018年10月)

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