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今週のコラム
アジアと欧米の識者による様々な立場からの意見です
中国の青空 中日協力で
張 興和(チャンシンヘイ)
東北大学学際科学研究センター客員助教授(中国)

 10年ほど前、期待と不安を胸に北京から仙台に留学に来た私は仙台の青空ときれいな空気に驚いた。空気ってこんなに新鮮なんだ−−北京のよどんだ空しか知らなかっただけに、仙台に来て、初めて違いが分かったのだ。中国にきれいな空を取り戻すには、どうしたらいいのか、真剣に考え始めるようになった。

 私は今、東北大の中日共同グループの一員として、大気汚染が深刻な中国・山西省の環境対策を研究している。実地調査も同省の太原市などで行った。同市は製鉄所の排煙による煤塵(ばいじん)汚染が深刻で、住民の健康に対する影響が危ぐされている。一週間に及ぶ調査期間中、野鳥を目にすることがほとんどなく、同行者は目やのどの痛みを訴えた。

 参加した山形大学の柳沢文孝助教授(環境化学)が大気汚染物濃度を調べたところ、硝酸や硫酸、アンモニアの濃度が日本に比べて最大で10倍もあった。

 中国の環境汚染は経済成長が優先され、環境保全が軽視された結果である。70年代末以降の改革・開放政策によって高度経済成長が続き、粗鋼生産は96年から世界第1位となった。だが、エネルギー源の7割が石炭であるため、硫黄酸化物や煤塵による深刻な大気汚染は必至で、二酸化炭素の発生を急増させている。

 人々の環境への考え方は変化した。70年代は煙突から立ち上る煙を見て、現代工業の象徴と自慢する人が多かった。しかし、環境知識の普及と生活水準の向上で環境意識が変わってきた。

 だが、中国の環境修復には先進国の経済的、技術的協力が不可欠だ。東北大学学際科学研究センターは銑鉄とクリーンエネルギーの同時生産システムの導入などを提言している。山西省政府も共同研究を全面的に協力している。

 こうした中日協力で中国の環境が回復することを心から願っている。

2001年12月14日
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