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今週のコラム
アジアと欧米の識者による様々な立場からの意見です
中国の連ドラが面白い
薬会(ヤオ・フイ)
法政大学講師(中国)

最近、メードイン中国の連続テレビドラマが面白い。時代劇やホームドラマ、青春ドラマ、トレンディーもの、公安劇(刑事もの)など多彩なジャンルで人々を楽しませている。

 中央、省、市、県の各レベルにテレビ局があり、一般放送、衛星放送、ケーブルテレビなど3千以上のチャンネルで1日に約6千本(回)が放送されているという。国産ドラマの制作数も年間約2万本(回)と、気が遠くなる数字だ。中国では、テレビの世界でも文化の開花期を迎えようとしている。

一昔前よりずっと豊かになった中国では、文化も多様化してきている。テレビは庶民の娯楽として、揺るぎない主役の座を保っている。連続ドラマは鑑賞するものであると同時に、体感するものでもある。テレビドラマの世界でそれぞれのチャイニーズドリームを追う。その快感と感動は激動期を生きる人間しか分からないものがある。

特に人気があり傑作が多いのは時代劇だ。放送規制がまだ残っている中国で、時代劇には比較的自由な表現が許されているせいか、制作が活発だ。20回ものか40回ものが一般的で、「史説(史実の再現)」と「戯説(歴史のフィクション化)」がある。悠久な歴史と文化を持つ中国ならではの創作空間である。

ブロードバンドの普及のおかげで、日本でもリアルタイムの中国のテレビ放送を高画質で数十チャンネルも受信できるようになった。ビデオCD(VCD)でも購入できる。

中国語字幕付きが最近は一般的になり、漢字文化圏にある日本では中国の連続ドラマもそれなりに受け入れられると思う。

80年代の中国で起こった日本の映画やドラマの爆発的な人気は、両国の友好ムードを増幅させた。中国の連ドラを鑑賞した日本人に共感が生まれれば、冷却期にあるといわれる両国の溝を少しでも埋める効果があるかも知れない。


◇◇◇

長春生まれ。早大大学院で古事記など日本上代文学を研究。北京大講師を経て法政大などの中国語講師を務める。42歳。

2002年12月13日
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