韓国の大学で外国人留学生が増えている。特に日本人留学生の増加が目立つ。昨年日本から帰国し講師をつとめていた大学でも、岩手県の高校を卒業して韓国語を勉強するために来た女学生、早稲田大学を出て韓国の政治経済を研究している大学院生などが私のクラスに参加した。
韓国政府の統計によると、01年末で韓国滞在の外国人留学生数は1万1千人余り。そのうち日本からは約3500人で、3200人の中国を抜いて一番多い。前年の日本人留学生が1700人だったから、増え方はめざましい。日韓が共催したサッカーW杯で韓国への関心が高まり、その後も日本からの留学生は増えているとみられる。
韓国政府は10年までに年間5万人の留学生を受け入れる計画を立てている。00年の時点で6千人だった留学生を10年間で約10倍にしようという政策だ。ヨーロッパの若者交流計画「ソクラテス・プロジェクト」に倣って、韓国、日本、中国の間で大学生を交流させる「孔子プロジェクト」を提唱する動きもある。
学生時代、あまり外国の留学生と出会う機会に恵まれなかった私は、留学生と韓国の若者が親しくキャンパス内を歩いている姿がうらやましい。留学生は韓国社会を実体験し、韓国の若者は留学生との出会いを通して世界をより広く見る目を養っていくだろう。
留学がもたらす良い影響は東アジアの近代史が示している。欧米への視察や留学が、日本の近代化を促した。韓国の発展も、独立後に盛んに行われた欧米への留学に負うところが多かった。
若者たちの留学先が欧米地域だけでなく、近隣の国々に広がっている現象は、韓国、日本、中国、台湾が共に作る21世紀の東アジア秩序に楽観的な展望を抱かせる。
ひとつ残念なのは、北朝鮮がその枠から外れたままであることだ。
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筆者略歴:東大大学院で「海軍の誕生と近代日本」を研究し、政治学博士。世宗研究所日本研究センターを経て今月から現職。39歳。