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社説 / アジア留学生 受け入れて日本を輝かす



印刷工場で働いて学費をかせぎ、日本語学校から大学院まで進んだ。アパートに無料で住まわせてくれた恩人に今も頭が上がりません―。今は日本企業の社員として、母国の中国との間を往復して活躍する青年から体験を聞いた。いい話があるものだ。

だが、中国には「留日反日」という言葉もある。日本に留学すれば反日になるという意味だ。

朝日新聞アジアネットワーク(AAN)は「21世紀の留学生戦略」をテーマに、きょうまで4日連続で最新の留学生事情の特集を掲載した。

1983年に当時の中曽根政権が打ち出した「留学生受け入れ10万人計画」は20年かけて人数では目標に届いた。今やアジアの若者を中心に11万7千人余りが日本で学んでいる。

留学生の受け入れについて、ペリー元米国防長官が「外国の学生を米国留学に引きつけるのは、経済で得になり、外交で得になり、教育で得になる」と演説したことがある。経済や外交に役に立つのはもちろん、米国人学生が居ながらにして外国文化を体験できるというのだ。

だが、人数の目標には届いたものの、日本の受け入れの中身には不満がうずまいている。主に入国や在留資格の審査、住まい、卒業後の就職についてである。せっかくの知日派のたまごを日本嫌いにして帰すのは残念だ。

日本への留学を希望する人は、入国管理当局から学費と生活費の裏付けとして何百万円もの預金残高の証明を求められる。そんな証明を求められたら、日本人だって困るだろう。申請する人の多くは発展途上国の学生なのだ。

とりあえず証明書を偽造して入国し、あとは学校にも行かずに金を稼ごうと考える人が交じっても不思議はない。

むしろ学力があれば、金がなくても働いて学べる道を開けないか。公的な試験で優秀な成績だった学生には入国と入学を認める。学内の仕事の手伝いをさせたり、いま週28時間に限られるアルバイトの時間枠を広げたりする。その方が優秀な人材を選ぶことにつながるだろう。

日本に着いた若者が困るのが住宅だ。大学の寮や留学生会館には限りがある。民間アパートを探すと、保証人を求められる。日本の知人に保証人を頼める学生は少ない。日本への留学を呼びかけた団体などが保証人になれないか。

留学生を引きつける国は、その時代に輝く国である。大学も同じだ。英国の著名な大学はホームページで、学生の64%が留学生で出身国は152カ国に及び、同窓生に計28人の大統領と首相がいると紹介している。

生徒が優秀と評判のベトナムの高校で昨年、留学を勧めにきた日本の大学職員に教頭が「あなたの大学から国の指導者が何人卒業していますか」と聞いた。

留学生を呼べる大学をつくることは、日本の学生にも質の高い教育をすることにつながる。

2005年3月3日

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