■特派員リポート 関根和弘(モスクワ支局員)
モスクワ暮らしの大きな悩みの一つに交通渋滞がある。朝夕のラッシュ時だけでなく、多発する交通事故や路上駐車などで頻繁に渋滞が発生、金曜日の夕方には週末に「ダーチャ」と呼ばれる郊外の別荘(と言ってもその大きさや快適さはピンきりだが)に向かう車列で渋滞はピークに達する。取材先や出張で空港に向かうとき、間に合うかどうか、はらはらさせられることは数知れず。全くもって予測不能だ。
そもそもなぜモスクワはこんなに渋滞が激しいのか。一番の原因は車が多いということにある。ソ連時代は生産台数自体が少なかったため、今のような恒常的な大規模渋滞はなかったという。知人のロシア人は「当時は目をつぶって道路を渡っても安全だったよ」などと笑う。そんな路上の景色が一変したのは、2000年代に入ってからだ。ちょうどプーチン氏が1期目の大統領時代、原油価格の値上がりが資源大国ロシアの経済を発展。収入が増えた市民は旺盛な消費欲を示した。車も飛ぶように売れた。警察当局によると、94年には約150万台だったのが、2011年には約420万台にまでふくれあがった。
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朝日新聞国際報道部