2008年4月10日
ブーツの生地を縫うジャンチュブラさん
民族服「ゴ」を着るブータンの男性の足元は、ハイソックスに革靴が普通。でも、本来の正装では、絹の表生地に刺繍(ししゅう)を施した伝統のブーツを履く。その専門店と聞いて訪れたのはジャンチュブラさん(33)の工房。「ここが国内唯一の民間の伝統ブーツ会社だよ」
履く機会が減り、国立の伝統技芸院以外、90年代には職人がほとんどいなくなっていた。ジャンチュブラさんらが90年代末、チベット難民の職人に学んだ。この工房は02年に開いた。
政府は晴れの場での着用を奨励。昨年は900足も注文を受けた。本来は牛革底だが、今はゴム底が人気で1足2千ヌルタム(約5千円)。
今年はもっと仕事が増えている。昨年末に初の上院選挙、3月に初の下院選挙があった。国会ではブーツ着用が義務づけられ、新議員から注文が相次いでいる。民主国家造りが伝統の復活を後押しした形だ。