2008年6月4日
ミャンマーの入国管理棟の向こう側にはタイの入管ビルが見える。観光案内を売り込むために、多くの男性が国境を越えてくる観光客を待ち伏せる
タイより格安な商品を求めて、タイ側から毎日、買い物客約3千人が訪れる。入国手続きを終えてミャンマー(ビルマ)の入国管理棟を抜けると、観光案内を売り込む男たちが待ち伏せていた。同行のタイ人ガイド(38)は「私服兵が監視しているから行動に注意して。軍政の国だから」。緊張が走る。
「黄金の三角地帯」と書かれた大きな看板がある。この町のあるシャン州の北部は、タイ、ラオスをまたぐ麻薬生産地として有名だ。ミャンマー入管は麻薬密輸に目を光らせ、タイ側へ出国する人のカバンや服を一人一人入念に調べていた。
タイ側へ戻ると、タイの入管職員の女性が別の問題を指摘した。「最近は人身売買の方が深刻よ」。「仕事を紹介する」とだまされてタイに渡ったミャンマーの女性たちが、タイ国内外へ売春目的で売られているという。「麻薬と違って国境での摘発は難しい」と頭を抱えていた。