2008年6月18日
音楽家グサンさん
偉大な音楽家が住宅街に住むと聞いて訪ねた。90歳のグサン・マルトハルトノさん。20代のころ、日本でも有名なインドネシアの名曲「ブンガワン・ソロ」を作詞、作曲した。
ブンガワンは「川」の意味。当時の家の近くを流れていたソロ川の雄大さをゆったりとしたメロディーで表現した。国内で人気が集まり、第2次世界大戦中は日本軍の慰問団に参加してジャワ島を回った。戦後、日本でも歌い継がれ、今でも日本のファンが自宅を訪れる。
曲ができた経緯を聞くと、「乾期に川は干からびるが、雨期には水があふれる。自然の大きさを考えていると浮かんだ」と振り返った。
グサンさんはいま、妹一家らと暮らし、近所を散歩したり、金魚に餌をやったりする毎日。「年をとったのでもう伴奏についていけないよ」と嘆くが、口ずさんだメロディーには豊かな声量が健在だった。