2008年7月3日
マハティール前首相お気に入りの帽子を手にするサルディさん=アロースター、杉井写す
市の中心部にある「ペカン・ラブ」。マレー語で「水曜市場」を意味する市民の台所だ。かつては毎週水曜日、地元の人々が農作物や手工芸品を持ち寄った青空市場だった。マハティール前首相も日本による占領期だった少年時代、果物や工芸品を売る店を出していたという。
今は4階建ての建物に食料品や衣類などの店が並び、毎日買い物客らでにぎわう。帽子や衣類を扱う店を営むサルディさん(50)のお得意様は、前首相だ。
先代の父と前首相が青空市場のころからの友人で、首相在任中もお国入りの度に訪れて「ソンコ」という黒い帽子を買い求めたそうだ。
前首相のお気に入りの帽子は、上質のベルベットを使い、内側に細やかな刺繍(ししゅう)を施した特製品。95リンギ(約3100円)と、普通の品の5倍以上だが、サルディさんは「見栄えも違うし、長持ちする。この店でしか買えない逸品だよ」と胸を張った。