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コリアうめーや!!

スンドゥブチゲ

ドラマきっかけに知名度アップ

2006年09月13日

 韓国で生まれ、アメリカで育った韓国料理が、日本の地で新たに根付こうとしている。料理の名前はスンドゥブチゲ。押し固めずに作った柔らかな豆腐(おぼろ豆腐)を、辛いチゲ(鍋)に仕立てた料理だ。韓国ではどこの食堂でも気軽に食べられる1人前の定食として人気があり、値段も1食4000〜6000ウォン(500〜700円)程度と手ごろ。家庭料理としても気軽に作られる。

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 ごくありふれた庶民的料理なのだが、この料理、意外なことにロサンゼルスをはじめとしたアメリカでも知名度が高い。元祖格の「BCD TOFU HOUSE」など多くの店がチェーン展開しており、ヘルシーフードとして人気を集めている。「BCD TOFU HOUSE」は2005年11月に、東京・新大久保で日本1号店もオープンさせている。

 スンドゥブチゲが日本で転機を迎えたのは今年2月。TBS系列のドラマ『輪舞曲(ロンド)』の劇中において、チェ・ジウ(ユナ)、イ・ジョンヒョン(ユニ)の姉妹がスンドゥブチゲの専門店「チャメ(姉妹)」を経営。そのロケ現場(神奈川県・溝の口)を実際の店舗として、ドラマ放映中から営業を始めたのである。店に多くのファンがかけつけるなど、スンドゥブチゲの知名度を大きく上げる原動力となった。ドラマ終了後も営業は続いており、4月には2号店が恵比寿に誕生。ドラマの店としてだけでなく、本格的なスンドゥブチゲ専門店として人気を集めている。

 同じく4月には東京・青山で「東京純豆腐(スンドゥブ)」がオープン。こちらはチーズ・バターなどのトッピングや、冷やしスンドゥブ、イタリアントマトスンドゥブなど、アレンジを加えたオリジナルメニューが売りだ。

 日本にこうした専門店ができ浸透していく中で、韓国にはない面白いスタイルも生まれ始めている。韓国ではあくまでも食事メニューだが、日本ではキムチやチヂミといったサイドメニューで酒を飲み、最後のシメとしてスンドゥブチゲを食べるスタイルが確立しつつある。お茶漬けやラーメンのようなポジションでスンドゥブチゲが活躍。韓国ではまず見かけない光景だ。

 東京ではスンドゥブチゲの専門店が急速に増えつつある。「東京純豆腐」も2号店、3号店がそれぞれ新宿三丁目、渋谷にオープン。4号店となる麻布台店も開店準備中だ。大阪、名古屋などでも専門店がチェーン展開しており、全国的に知名度を高めつつある。

 日本で知られる韓国料理といえばビビンバや冷麺が一般的だが、スンドゥブチゲが肩を並べるのも時間の問題と言えそうだ。

●スンドゥブチゲの魅力

 スンドゥブチゲの主役はやっぱり豆腐。押し固めないままなので、口当たりがフルフルと柔らかく滑らかだ。唐辛子がたっぷり入るのでスープは辛いが、その辛さがまた豆腐のまろやかさとよくあう。最後に生卵をポトンと落として食べるので、これを突き崩して食べれば辛さも抑えられて一挙両得だ。

 日本の専門店では具だくさんに作る傾向にあるが、韓国では豆腐に加え、アサリ、豚肉、ネギが入る程度。地方によってアサリのかわりにカキが入ったりもするが、基本的にはシンプルな料理である。ソウルの麻浦にある「BCD TOFU HOUSE(韓国では北倉洞スンドゥブ)」をはじめ専門店も数多いが、基本的に街中の食堂であればたいていどこでもメニューにある。飾り気のない本場のスンドゥブチゲと食べ比べるのも面白い。

●店舗データ 地図

BCD TOFU HOUSE
東京都新宿区大久保1-15-15 秋山ビル1階B号室
03-5292-6086

チャメ(姉妹)恵比寿店
東京都渋谷区恵比寿南2-1-1 荻原ビル1階
03-5724-4566

東京純豆腐青山店
東京都港区北青山3-12-1 O24ビル地下1階
03-5766-1121


八田 靖史(はった・やすし)

 コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。



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