現在位置:asahi.com>国際>コリアうめーや!!> 記事 優しい味わい、日本に浸透 韓国の粥2007年03月09日 唐辛子の刺激や、焼肉のボリュームなど、とかくエネルギッシュなイメージが先行する韓国料理だが、意外なところで韓国式の「粥(かゆ)」が少しずつ日本に浸透している。辛い、赤いといった従来のイメージとは違う、優しい味わいの韓国料理にはどのような魅力があるのだろうか。
韓国では粥のことを「チュク」と呼ぶ。米の形を残したいわゆる粥状のものに加え、米と他の食材をミキサーなどですりつぶして煮たポタージュ風のものがある。前者にはアワビ粥(チョンボッチュク)、鶏粥(タッチュク)などがあり、後者は松の実粥(チャッチュク)や、黒ゴマ粥(ケジュク)、カボチャ粥(ホバッチュク)といったところが代表的だ。 こうした粥は古くから食べられており、朝鮮時代における宮中でも王の食事として作られていた。王が起きてすぐに食べる食事を初朝飯(チョジョバン)と呼び、簡単に食べられる粥や重湯が用意されたそうだ。本格的な朝食の前に胃を動かして食欲を目覚めさせるという意味があり、王の健康を気遣いつつさまざまな種類の粥が作られた。これを踏襲し、現在の韓国でもコース料理の最初には粥を出すのが一般的となっている。日本でもドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』のヒット以降、宮中料理の専門店は少しずつ増えており、相対的に韓国の粥を食べる機会も増えているようだ。 東京・日本橋にある李朝宮中料理の専門店「御廚」でも、コース料理の最初には、アワビ粥、カボチャ粥、松の実粥の中から1種類選ぶ形で粥を出している。「後に何を食べるかによってもふさわしい粥は変わり、例えばお酒を飲む前であれば胃壁を保護してくれる松の実粥がよい」とは料理長の姜一英(カン・イリョン)さん。食欲のないときや、病気のときに食べる料理というだけでなく、必要な栄養素を効率的に摂取する料理としても粥は優秀との考え方だ。 一方、東京・赤坂に日本本店がある「ボンジュク」は韓国で約750店舗を展開する粥専門チェーン。現在は赤坂だけでなく、東京では新大久保、西荻窪にも出店している。アワビ粥、参鶏粥(高麗人参と鶏肉を入れたサムゲタン風の粥)、カボチャ粥など、全部で17種類のお粥を提供しており、女性を中心に高い人気を集めている。ヘルシーなだけではなく、男性が食べても満足できるボリュームも特徴だ。 元気の出るエネルギッシュなイメージも韓国料理の大きな特徴だが、野菜の摂取量が意外に多く、漢方食材を料理にうまく利用しているなど、ヘルシーさ、健康へのアピールも人気の一因となっている。辛くない。赤くもない。優しい味わいの韓国粥は、韓国料理が持つもうひとつの姿の象徴だ。
●韓国の粥の魅力 さまざまな粥がある中で、やはり代表格とされるのはアワビ粥だ。アワビと米をゴマ油で丹念にいため、水を加えてとろとろに煮込んで作った料理。新鮮なアワビがある場合は、肝を一緒に溶かしてもよい。アワビの産地である済州島の郷土料理としても知られるが、現在の韓国では全国的な料理として食べられている。粥専門店や、ホテルの食堂などでも食べられるため、旅行客の朝食としても人気が高い。
●店舗データ 地図
店名:御廚
店名:ボンジュク日本本店
店名:ボンジュク大久保店
店名:ボンジュク西荻窪店 プロフィール
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