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コリアうめーや!!

包んで楽しむ

サムパプ

2007年07月09日

 韓国の焼肉店に行くと、肉やタレのほかにさまざまな皿が出てくる。肉を包んで食べるためのサンチュ(ちしゃ)、エゴマの葉といった葉野菜。スライスした生のニンニクに、刻んだ青唐辛子。青唐辛子は刻んだものだけでなく丸のままでも出てくる。焼肉の合間に味噌をちょっとつけてかじるのだ。とても辛いが、食事のアクセントにもなる。そのほか、サムジャン(包み味噌)と呼ばれるゴマ油や蜂蜜などを加えた合わせ味噌や、白髪ネギの和え物、韓国の食卓に欠かせないキムチ類、副菜としてナムルなど、食卓に並びきらないほどの皿が運ばれてくるのが基本だ。

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 これらはすべて、肉を葉野菜で包んで食べるときに活躍するもの。サンチュの上にエゴマの葉を重ね、焼けた肉を置いて、薬味がわりのニンニク、青唐辛子、ネギの和え物、味付け用のサムジャン、場合によってはキムチなども乗せて、ぐるっと包んだら大口を開けてがぶっと食べる。たくさんの味わいが、口の中で重なり合うのが醍醐味だ。

 ここしばらく韓国料理人気に欠かせないキーワードが「ヘルシー」である。とかく焼肉のイメージが強い韓国料理だが、まわりに並ぶ脇役に野菜が豊富であるため、意外にも栄養の偏りは少ない。焼肉を食べているときでも、効率的に種類豊富な野菜を摂取できるのは嬉しい。

 こうした野菜豊富な魅力を、さらに押し進めた料理がサムパプである。サムパプはたくさんの葉野菜で、ごはんを包んで食べる料理。ちょうど手巻き寿司の海苔を、サンチュやエゴマの葉にかえたようなイメージだ。焼肉とセットになって出されることも多く、最近では特に、薄切りにした豚バラ肉をあわせることが多い。

 日本でも少しずつではあるが、このサムパプを出す韓国料理店が増えている。東京・有楽町にある「KOREAN VEGETABLE CHEFA」はそのひとつ。豚焼肉か、または豚肉を割り下で煮た「チョルパン鍋」に添えて、サニーレタス、グリーンカール、ロメインレタス、パオツァイ、トレビスといったたくさんの葉野菜が用意される。これらの野菜で肉を包み、石鍋で熱したサムジャンで味をつけて食べる。

 同じく東京・赤坂にある「ヌルンジ」は韓国で流行のテペサムギョプサルとともに、サムパプを出している。テペサムギョプサルとはカンナで削ったように薄い豚肉という意味で、ごはんと一緒に包み込むことを考え、適した厚さに整えたという料理だ。包んで食べる野菜には、サンチュ、エゴマの葉、白菜、茹でキャベツのほか、コンブや薄切りにした大根の酢漬けなどもあり、バラエティに富んでいる。 現在の日本における韓国料理人気は、女性の支持によるものが大きい。野菜が豊富でヘルシーなイメージの韓国料理は、やはり女性に喜ばれるスタイルなのだろう。本場、韓国でもここ数年は健康ブームが続いており、「ウェルビン(Well Being)」という食生活や体調管理に気を配りよりよい生活をしよう、というスローガンが流行語となっている。「韓国料理=ヘルシー」の公式は今後もまだまだ加熱しそうだ。

●サムパプの魅力

 サムパプといっても、もともとは農作業の合間に昼ごはんとして食べていたのがルーツ。麦飯にコチュジャンをつけ、サンチュで巻いて食べると、身体が疲れているときでも食が進んだという。サムパプ専門店では、たくさんの葉野菜を用意するが、通常の焼肉を食べる際にも、ごはんを注文すれば簡易的なサムパプになる。焼肉を食べるときの一工夫としておすすめしたい。

●店舗データ 地図

店名:KOREAN VEGETABLE CHEFA

住所:東京都千代田区有楽町2―3―2新白石ビル4階

電話:03―3569―6000

http://www.ebisu−toraji.com/shop/chefa.html

店名:ヌルンジ

住所:東京都港区赤坂2―13―8赤坂ロイヤルプラザ1階

電話:03―3589―2583


プロフィール

八田 靖史(はった・やすし)
 コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/別ウインドウで開きます)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/別ウインドウで開きます)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。

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