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コリアうめーや!!

海からの恵み 済州島料理

2007年12月15日

 韓流業界に新たな期待が生まれている。2007年12月3日よりBSハイビジョンでドラマ『太王四神記』がスタート。『冬のソナタ』以来4年ぶりとなるペ・ヨンジュン主演ドラマということで、業界からは韓流第2波を期待する声が上がっている。

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モムククとアワビ粥(曙苑)

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アワビ粥のアップ(曙苑)

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文敬淑さん、良守さん(曙苑)

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姜太順さん(黒デジ屋)

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アマダイ焼きとアワビ粥(黒デジ屋)

実際に新たな熱狂が生まれるのかはわからないが、せっかくの話題なので、食分野からもひとつ便乗を狙ってみようかと思う。『太王四神記』の撮影地は、韓国の南端に浮かぶ済州島(チェジュド)。この島には本土とはまた違う、魅力的な食文化が根付いている。撮影地を訪れる旅行客たちが、土地の料理にも目を向けてくれることを期待しつつ。

 済州島料理の大きな特徴は、海からの恵みを多く利用していること。周囲を海に囲まれているだけあって新鮮な魚介類が豊富にとれる。タチウオ、サバ、アマダイ、スズメダイ、アワビ、トコブシ、ウニ、ヤリイカなどなど。アワビを肝ごと濃厚な粥に仕立てたチョンボッチュクや、ウニやトコブシ、アサリなどの海産物をチゲ(鍋)に仕立てたヘムルトゥッペギ。新鮮なタチウオやサバは刺身にして食べるほか、大根とともに煮付けたりもする。氷水にヤリイカやスズメダイの刺身を入れ、味噌や薬味で味付けたムルフェ(水刺身)も夏場の定番料理だ。

 本格的な済州島料理を味わうのはソウルあたりでもなかなか難しいが、意外なことに、東京の三河島には済州島料理を出す店がいくつかある。この地域には済州島出身者が多く住んでおり、懐かしい「故郷の味」を提供しているためだ。

 日本に来て57年になるという文敬淑さんと、息子の良守さんが切り盛りする「曙苑」はそんな済州島の味覚を楽しめる店のひとつ。築地から仕入れる新鮮なアワビで作ったチョンボッチュクや、ヤリイカ、スズメダイのムルフェとともに、文敬淑さんが子どもの頃によく食べていたというモムククというスープ料理も出す。「昔は結婚式のときなどに豚をつぶしてみんなで食べたんですよ。豚を煮込んでスープを作り、海でとれたモム(和名はホンダワラ)という海藻を入れて食べる。栄養たっぷりのスープです」と文敬淑さん。

 東京・湯島にも済州島料理を出す店がある。済州市出身の姜太順さんが開いた「黒デジ家」。「デジ」とは豚のことで、これまた済州島の名物である黒豚の焼肉が看板料理のひとつ。さすがに済州島産の黒豚は輸入が難しいので、ご主人の実家である鹿児島県産の黒豚を使用しているとか。焼けた豚肉をタチウオの塩辛と一緒に食べるのが済州島式だ。そのほかにもアマダイの干物や、アワビ粥などの済州島料理を自慢としている。

 東京で気軽に味わえる済州島の味。冒頭こそ韓流人気にひっかけてみたが、東京においては日韓をつなぐ、古くからの歴史を象徴する味でもある。流行とは関係なしに、ぜひ多くの人に味わって欲しい料理の数々だ。

●済州島料理の魅力

 済州島料理と一緒に味わいたいのが済州島の焼酎。済州島に行くと必ず出てくるのが「ハルラサン」という銘柄だ。この焼酎の名前は、済州島の中央にそびえる韓国最高峰の山にちなんだもの。漢拏山(ハルラサン)の地下からくみ上げた水を原料として作っている。済州島の飲食店であればたいていどこにでも置いてあるので、済州島料理を楽しむときのお供として、ぜひおすすめしたい。

●店舗データ 地図

店名:曙苑
住所:東京都荒川区東日暮里6−5−14
電話:03−3803−8815

店名:黒デジ屋
住所:東京都文京区湯島3−42−10太田ビル2階
電話:03−3835−8124


プロフィール

八田 靖史(はった・やすし)
 コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/別ウインドウで開きます)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/別ウインドウで開きます)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。

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