2008年5月26日
辛ちゃん

チキンタウン

東京、新大久保には韓国料理店が密集しており、多種多様な韓国料理が食べられる。大久保通り、明治通り、職安通り、小滝橋通りという4つの通りに囲まれた一角がコリアンタウンの中心地として栄えており、隣接する歌舞伎町も含めると200店舗以上の韓国料理店が営業している。大通り沿いだけでなく、細い路地の中で営業している店も多く、どの店に入ろうか探索するだけでも一苦労だ。
これだけ店の数が増えてくると、韓国料理店というだけではすでに目新しさがなくなってくる。数年前までは韓国家庭料理店が主流だったが、最近は特定の料理を前面に出した専門店が増えている。中でも、昨年あたりから少しずつ目立ってきているのがチキンの専門店で、フライドチキンやバーベキューチキンの店が勢力を伸ばしている。
これらは韓国料理店とは言い難いものの、韓国人にとっては食生活に根ざした料理のひとつであり、韓国式のスタイルが存在する。韓国ではどこの町に行っても複数の専門店がしのぎを削っているほどで、1000店舗を超える大規模チェーン店も存在する。飲食店ではビールによくあう料理として親しまれる一方、出前やテイクアウト需要も多く、家庭ではパーティー料理、間食、夜食として高い人気を誇る。新大久保に韓国料理店が増えたことで、地域で生活する韓国人も相対的に増え、その需要を見込んだチキン専門店ができていくのは、ある意味自然な流れなのだろう。
また、こうしたチキン専門店の増加を喜ぶ韓国ファンも多い。通常のフライドチキンや、バーベキューチキンなら日本でも食べられるが、コチュジャンベースの辛いタレをかけたヤンニョムチキンは韓国ならではの味。ヤンニョムが辛いタレのことをあらわし、ピリッとした辛さが食欲を引き立てる。
職安通りに面した「チキンタウン」は、韓国式のフライドチキンを提供する専門店。フライドチキン、ヤンニョムチキンをオープンスタイルの店舗で味わえる。
職安通りから路地に入ると、炭火焼きのバーベキューチキンを看板とする「辛ちゃん」があり、こちらの店では塩コショウ、ヤンニョム、激辛という3つの味付けが用意されている。
いずれの店でも半羽、1羽という単位で注文がなされ、2種類の味付けを半羽ずつ注文するケースがもっとも多いとのこと。1キロ前後の丸鶏を、みな2〜3人といった少人数でペロリとたいらげている。韓国人がこよなく愛するチキンの魅力。辛いタレの刺激的な味わいとともに、ぜひ一度お試し頂いてはいかがだろうか。
●チキン料理の魅力
韓国式チキン専門店で絶対に欠かせない名脇役が角切り大根の酢漬け。さいの目に切った大根を、甘酢に漬けただけのシンプルな料理だが、チキンを食べる合間につまむと、さっぱりとした味わいで舌が新鮮になる。同じくケチャップやマヨネーズで和えた千切りキャベツも定番。どの店でもチキンを注文すると、サービスでこれらがついてくる。
●店舗データ 地図●店舗データ 地図
店名:チキンタウン
住所:東京都新宿区大久保1−12−6
電話:03・3232・5188
店名:辛ちゃん
住所:東京都新宿区百人町1−2−9
電話:03・3200・7388
コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』、『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』、『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。
日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。