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トースト

2008年10月29日

  • 筆者 八田靖史

写真Isaacトースト写真Isaacトースト写真Isaacトースト「ハムチーズトースト」写真uncle JOE toast写真uncle JOE toast写真uncle JOE toast「カルビスペシャルサンド」

 韓国で食べる朝食メニューのひとつにトーストがある。と聞くと焼いた食パンをイメージするかもしれないが、韓国でいうトーストは少し違う。焼いた食パン自体もトーストと呼ばれるが、そこにハムや卵などの具を挟み込んだ、サンドイッチ状の料理をトースト(韓国語での発音はトストゥ)と称する。朝のオフィス街に行くとこのトースト屋台が路上にたくさん出ており、出勤前の会社員が慌ただしく空腹を満たしていく。手軽に食べられることから、旅行客にも人気が高い。

 作り方は店によってさまざまだが、だいたい次のように作られる。フライパンやホットプレートにマーガリンをしいて2枚の食パンを焼く。ハムや、スライスチーズ、刻んだ生野菜、薄焼きにしたオムレツなどをパンに挟み、ケチャップやマスタードソースをかける。特徴的なのは味のアクセントとして砂糖をバラバラと振り掛ける点。この甘味こそが韓国トーストの大きなポイントで、ハムやチーズの塩気と交じり合って独特の味わいを作り出す。最初は少し驚くものの、食べてみると意外に合うのが面白い。

 韓国では3〜4年ほど前からトーストの専門店が急増。ブームの火つけ役となった店のひとつが「Isaacトースト」というチェーン店である。人気の秘密は砂糖による甘味を、キウイなどを用いたフルーツソースに切り替えた点。砂糖を使用するよりもヘルシーであると喜ばれ、現在は900店舗以上を展開する人気店にのし上がった。海外進出も始めており、2008年10月には東京の新大久保にも誕生した。

 新大久保は東京を代表するコリアンタウンでもあるため、留学生や韓国ファンにとっては馴染みの店が進出してきたことになる。「韓国で食べたあの味が楽しめる」と早くも人気を集めているようだ。

 同じく東京の上野でも一足早く、9月に「Uncle JOE toast」がオープンしている。アメ横のド真ん中という好立地で、新大久保とは対照的に韓国通こそ少ないが、「韓国トースト」という不思議なネーミングに引かれて立ち止まる人は多い。牛カルビの焼肉を挟んだ豪華バージョンのトーストが一番人気とのこと。少し変わったハンバーガー、といった受け止め方をされているようだ。

 どちらの店も順調なスタートを切ったが、今後に向けての課題は知名度の向上だという。既存の韓国料理店においてもメニューに並べる店はほとんどないため、料理を知る人がまだまだ少ない。また「トースト」というネーミングが、パン1枚を想像させてしまうのも厳しいという。食べてもらえばリピーターは多いのだが、そこに至るまでが難しいようだ。両店では「あったかサンド」、「ホットサンド」といった伝わりやすいネーミングも添えて宣伝に力を入れている。

韓国から渡ってきた、ちょっと豪華な「トースト」。試してみる価値は充分にあると思うがいかがだろうか。

●トーストの魅力

 トーストの専門店では好みの具を選んで注文することができる。ハム、ベーコン、卵、チーズ、野菜、あるいはそのすべてを盛り込んだスペシャルなど。そのときの気分や空腹具合によって選べるのが嬉しい。また、多くの専門店ではトーストとともに、フルーツの生ジュースなども提供している。朝食だけでなく、時間がないときの昼食、小腹が空いたときの間食にも便利だ。

●店舗データ地図
店名:Isaacトースト
住所:東京都新宿区大久保1−16−15豊生堂ビル102号
電話:03−3208−1072


店名:Uncle JOE toast
住所:東京都台東区上野6−10−7アメ横プラザB棟56号
電話:03−3831−8771

プロフィール

八田靖史(はった・やすし)

コリアンフードコラムニスト。1976年生まれ。東京学芸大学アジア研究学科卒業。1999年より1年3カ月間韓国に留学し、韓国料理の魅力にどっぷりとハマる。2001年に韓国料理をテーマにしたメールマガジン「コリアうめーや!!」を創刊。同名のホームページ(http://www.koparis.com/~hatta/)も開設し、雑誌、新聞などでも執筆活動も開始する。著書に『八田式「イキのいい韓国語あります。」』『3日で終わる文字ドリル 目からウロコのハングル練習帳』『一週間で「読めて!書けて!話せる!」ハングルドリル』(いずれも学研)がある。

日々、食べている韓国料理を日記形式で紹介するブログ「韓食日記」も運営中(http://koriume.blog43.fc2.com/)。 ※執筆者の新著が出ました。「魅力探求!韓国料理」(小学館)。

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