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全米各地で尋ねた…オバマさんってどんな人

2008年11月5日23時5分

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写真遊説先のミズーリ州コロンビアで集会を終え、支持者に近寄り握手するオバマ氏=10月30日、岩崎央撮影

図拡大オバマ次期大統領のプロフィル

 鮮やかな勝利で、初のアフリカ系(黒人)米大統領となることが決まったバラク・オバマ氏。ハワイ生まれで元エリート弁護士、国政入りしてわずか2年後に大統領選に出馬するという型破りの経歴を持つ。テレビでは見えない素顔はいったい……。全米各地で尋ねてみた。あなたは、オバマ氏を見たことがありますか?

 ◇気さくな庶民派

 シカゴ市郊外にあるオバマ氏の自宅は、厳重な警備が敷かれている。周囲は車止めブロックで閉鎖され、警察官が通行人に鋭い視線を投げかける。

 「彼は何度も見てるよ。この前もハロウィーンに、娘を連れて出かけるところを見かけたし」と2ブロック先に住むカル・ペイスさん(55)。「親しみやすくて偉ぶらない普通の人だね」。大学生のディアナ・クラークさん(21)は「バスローブ姿で家から出てきた」のを見たという。

 一家が愛用している近くのレストラン「カリプソ・カフェ」の店長、マット・ピーブルズさんは、こう話した。「私たちも他の客も、気を使って話しかけないんだが、彼は気持ちよくあいさつしてくれる。ナイスガイだよ」。オバマ氏の好物は「ジャークチキン・サンドイッチ」だという。7.95ドル(約780円)と庶民的な値段。試してみたら、ピリ辛チキンにパイナップルが添えられた南国風の味わいだった。

 ◇誰とも仲良く

 オバマ氏は61年にハワイで生まれた。その後、義父の故郷インドネシアに渡るが、71年にホノルルに戻り、多感な思春期を過ごした。投票日前日に亡くなった祖母とは、この頃、一緒に生活していた。

 「運動系や文化系、どのグループとも仲のいい不思議な子だった」。小中高一貫の名門校プナホーで担任教諭だった日系人のエリック・クスノキさんは、彼が落ち込んでいるのを見たことがないという。「ハワイでは人種を気にしないから、のびのびと誰とでも仲良くすることができたのだろう」

 当時のオバマ氏は、丸ぽちゃで背が高かったという。「みんなを巻き込んだり、交渉したり、やる気を出させたりするのがうまい」と評判だった。同級生だったロビン・タナカさんは「平均的な生徒だと本人は言っていたけど、この島は彼に大切なものを与えたのだと思う。自分のやりたいことを貫く意志を」。

 ◇カリスマ性

 オバマ氏の魅力に引き込まれ、熱狂的なファンになった人たちのことを「オバマニア」と呼ぶ。そんな一人、テリー・マックレインさん(41)は全米を飛び回って「追っかけ」をしてきた。シカゴでの最後の集会を入れて18回、生で演説を聴いたという。

 今年2月、シアトルの集会で初めて声を聞いた時、涙が止まらなかった。「今までは政治ニュースすらみたことがなかったのに。こんなに演説がうまい人は人生で初めて」

 ワシントンでビジネスや政治向けのボイストレーナーをしているスーザン・ミラー博士は、討論会と演説をすべて聞き、特徴を分析した。「声に効果的な抑揚があり、まるで道具のように使いこなしている」

 音程が低く、冷静さ、落ち着きを感じさせる。繰り返しと効果的な区切りが多いため、「伝道師」のような印象すら与えるという。政治家で似たタイプはレーガン元大統領を挙げる。

 ◇集まる期待

 アラバマ州に住む小学校5年生のテイラー・チャトマンさん(10)は昨年、オバマ氏に手紙を書いた。〈親愛なるオバマさん。私は投票できる年齢ではありません。でも、きっとあなたが大統領になると思うので手紙を書きました〉

 その手紙を読んだオバマ氏本人が、アラバマ州に演説に来た。「舞台裏で会ったら、テレビと同じ顔だった。いい手紙だって褒めてくれたわ。まじめな人かと思ってたけど、意外と面白い人だった」

 新大統領には、こう期待している。

 「戦争をやめて、環境をきれいにして欲しい。子どもにもっと目を向けて」

 それはきっと、世界の人がオバマ氏に望んでいることに違いない。(シカゴ=真鍋弘樹、ホノルル=小村田義之)

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