2008年2月14日
米大統領選の民主党候補指名レースは12日、一つの節目を迎えた。オバマ上院議員の「勢い」は明らかだったが、今回は代議員など「数」でも上回り、名実ともに力を見せた。オバマ氏は共和党の候補指名を確実にしたマケイン上院議員の打倒を掲げ、さらに支持を拡大。ヒラリー・クリントン上院議員が「連敗→支持率低下→資金不足、有力者の離反」という悪循環に陥り、失速する可能性もある。
「この運動はワシントンに変化が起きるまで止まらない」
オバマ氏は勝利演説をそう切り出した。7連勝の勢いを保ち、指名獲得に向けた流れを作ろうとの意識が見える。
勢いを支えるのが、これまでにない支持層の広がりだ。CNNのバージニア州での出口調査によると、黒人は9割、白人は5割がオバマ氏を選択。女性の6割、60歳以上の高齢者層も半数以上がオバマ氏に投票した。中低所得者層も6割がオバマ氏に流れた。
また、同州は共和党員も民主党予備選に参加できる仕組み。共和党員は全体の7%を占め、そのうち7割がオバマ氏に票を投じていた。
選挙戦でオバマ氏は「マケイン氏と戦うためには私が最強だ」とアピール。共和党支持者からも票が取れると強調した。「米国民の47%が反対するクリントン氏は厳しい」と切り捨て、さらに支持を広げた。
■大規模州でも強さ
クリントン氏は圧倒的な知名度や組織力を背景に、カリフォルニアなど代議員数の多い「大規模州」に重点を置き、数で優位に立ってきた。一方のオバマ氏は代議員数の少ない「小規模州」にも照準を合わせ、熱心な活動家が「変化」のメッセージを訴えて支持をとりまとめた。それが奏功し、党員集会での「成績」は11戦10勝。今回はバージニア州を大差で制し、大規模州の予備選での強さも立証した。
民主党は代議員を比例配分するため差がつきにくく、オバマ氏が連勝しても、数の上では長期戦の構図は変わらない。ただ、負けが込んでクリントン氏の支持率が低下すれば、陰りを見せ始めた資金集めにも影響を及ぼし、陣営内が揺らぎ、今秋に選挙を控えた連邦議員ら有力者の支持も失いかねない。「勢い」を「数」で裏打ちしたオバマ氏がどこまでクリントン氏を追いつめるかが、今後の展開を占うカギとなる。
■民主党の立候補予定者の得票率(CNNから。◎は勝者)
オバマ氏 クリントン氏 集計率
首都ワシントン ◎75% 24% 98%
バージニア州 ◎64% 35% 99%
メリーランド州 ◎60% 37% 95%
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獲得代議員総数(推計) 1215人 1190人
勝利した州・特別区の数 22 12