写真・図版 5月8日、中国人民解放軍の機関紙は、第2次世界大戦中に見舞われたような惨禍が繰り返されないよう、中国は保険として軍備を強化しているとの論説を掲載した。写真は同軍のステルス戦闘機。広東省で昨年11月撮影(2015年 ロイター/Alex Lee)

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 [北京 8日 ロイター] - 中国人民解放軍の機関紙は8日、第2次世界大戦中に見舞われたような惨禍が繰り返されないよう、中国は保険として軍備を強化しているとの論説を掲載した。習近平国家主席は、ロシアの対ドイツ戦勝70周年記念式典に出席するため同国に向かった。

 8日付の人民解放軍の機関紙、解放軍報は長い論説の中で「弱い国では軍が衰え、そうなれば痛い目に遭うことになる」と指摘。「現在の世界にはまだ平和が大きく欠如しており、国際競争の『弱肉強食』の世界に実質的な変化は見られない」とし、名指しはしなかったものの、一部の国家はいまだに他国を武力で脅していると述べた。

 そのうえで「これがわれわれに軍の強化策を急がせている。ひとたび軍が遅れを取れば、国の安全保障に致命的な影響をもたらす」としている。

 中国政府は2015年の国防予算について、前年比10.1%増の8869億元(約17兆1400億円)になると公表。国内総生産(GDP)の伸び率を上回るペースでの軍備増強を続けている。

 習主席が2013年に政権の座に就いて以降、中国は東シナ海や南シナ海の領有権問題で強硬な姿勢を取るようになり、ステルス戦闘機や対衛星ミサイルの開発を含む同国の軍備増強に対しては、周辺各国や米政府が懸念を強めている。

 一方、中国は日本に対し、戦前と戦中の侵略に対する償いが十分できていないと主張しており、さまざまな機会を通じて自国民と世界にそれを繰り返し訴えている。

 中国政府は、9月には終戦70周年を記念する大規模な軍事パレードを計画。モスクワで9日に開催される軍事パレードには中国軍も参加し、習主席も列席を予定している。