写真・図版 11月29日、北朝鮮は同国西岸から弾道ミサイルを発射した。写真は同国旗。ジュネーブで2014年10月撮影(2017年 ロイター/Denis Balibouse)

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 [東京/ワシントン 29日 ロイター] - 北朝鮮は29日午前3時18分ごろ、同国西岸から大陸間弾道弾(ICBM)とみられるミサイル1発を発射した。ミサイルは高度4000キロ以上に達し、53分程度飛行、日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。

 北朝鮮の弾道ミサイル発射は約2カ月半ぶり。日本政府は破壊措置を実施しなかった。

 ミサイルは約1000キロ飛行し、午前4時11分ごろ、青森県の西方約250キロの海域に落下した。通常よりも高い角度で打つ「ロフテッド軌道」で発射されたとみられ、過去最高の4000キロをはるかに超える高度に達した。米国防総省はICBM、日本政府もICBM級だったと分析している。

 トランプ米大統領はホワイトハウスで記者団に「われわれがこの状況に対処していく」とした上で、北朝鮮に圧力をかけ続けるこれまでの対応を続けていく考えを示した。

 安倍晋三首相は午前6時前、官邸で記者団に対し、「国際社会の一致した平和的解決への意思を踏みにじり、このような暴挙を行ったことは断じて容認できない」と非難。「国際社会は団結して制裁措置を完全に履行していく必要がある。圧力を最大限まで高めていく」と語った。

 日米両政府は、国連安全保障理事会の緊急会合を29日に開催することを要請した。ティラーソン米国務長官は「現行のすべての国連制裁を実施することに加え、国際社会は(北朝鮮への)海上交通を阻止する権利など海洋安全保障の強化に向けた追加措置を講じる必要がある」との声明を出した。

 北朝鮮のミサイル発射は、北海道上空を通過し、太平洋上に落下した9月15日以来。小野寺五典防衛相は記者団に「その間もさまざまな実験をしていたということは予測できている。4000キロをかなり超える高さだったことを考えれば、かなりの能力を持ったICBMと考えられる」と述べた。ミサイルが複数に分かれて落下したことから、複数の弾頭を搭載した多弾頭だった可能性も否定できないとした。

 *内容を追加します。

 

 (田巻一彦、久保信博)