写真・図版 2月20日、トランプ米政権の経済に関する助言役であるトマス・フィリップソン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長代行は、トランプ政権が中国などと貿易戦争を繰り広げたことが、米経済成長が昨年鈍化し、企業の投資を冷え込ませた少なくとも一因だとの認識を示した。写真は北京で2017年11月撮影(2020年 ロイター/Damir Sagolj)

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 [ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米政権の経済に関する助言役であるトマス・フィリップソン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長代行は20日、トランプ政権が中国などと貿易戦争を繰り広げたことが、米経済成長が昨年鈍化し、企業の投資を冷え込ませた少なくとも一因だとの認識を示した。

 フィリップソン委員長代行は大統領経済報告書に関する会見で「通商合意の再交渉という話がでると市場に不透明感が広がり、投資が打撃を受けた」と述べた。貿易摩擦の影響についてCEAは内部的な試算をとりまとめただけだと断ったうえで、これに関する米連邦準備理事会(FRB)の研究報告を挙げた。FRBの研究報告は、貿易に関する不確実性が米国および世界のGDPを最大1%押し下げた可能性があると指摘している。

 トランプ大統領は、昨年、景気が減速するなかFRBの政策運営を非難し続けた。FRBは3回利下げしたが、貿易関連のリスクが利下げの主な理由と説明している。

 フィリップソン氏は、貿易面で中国と対抗する必要があるとトランプ氏の立場に賛同しつつも、中国との貿易摩擦が短期的な悪影響をもたらしたとの認識を示し「不確実性があると投資に悪影響が及ぶ」と述べた。そのうえで「期待通りに不確実性が払しょくされれば」今年、投資が持ち直すと予想した。

 CEAの報告書は、米経済はオバマ前政権より良い状況であり、景気はトランプ政権になって上向き始めた、などとトランプ氏が大統領選でアピールポイントとしそうなことが書かれている。

 経済成長率については、通商合意やインフラ計画、移民関連ルールなど、政権が打ち出している改革や施策がすべて法制化されることを前提に、今年が3.1%、その後2024年まで年3%の成長が続くと予想した。

 また、2%を下回る年間の労働生産性もそうした前提条件のもとで2.6%に上昇し、1990年代の高成長期の水準に近づくと想定している。

 政権の政策提案を考慮していないFRBの経済見通しでは、今年の成長率は2%程度で、最も楽観的な予想でも2.3%止まりとなっている。