写真・図版 米ゴールドマン・サックスは、米政府が緊急時に備えて積み立てている戦略石油備蓄の積み増しに向け購入量を増大させても、第2・四半期および第3・四半期の原油価格30ドル割れを防ぐには不十分、との見方を示した。写真はテキサス州オデッサ近郊で撮影したポンプジャック。2019年2月撮影(2020年 ロイター/Nick Oxford)

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 [16日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックス(GS)は、現在の市場の供給超過量を勘案すると、米政府が緊急時に備えて積み立てている戦略石油備蓄(SPR)の積み増しに向け購入量を増大させても、第2・四半期および第3・四半期の原油価格30ドル割れを防ぐには不十分、との見方を示した。

 

 トランプ米大統領は13日、原油価格の急落を受け、政府が原油を大量に買い入れてSPRを積み増すと表明[nL4N2B64RQ]。米がSPR拡大の方針を打ち出すのは、2001年9月の米同時多発攻撃後に当時のブッシュ(子)大統領が実施して以来のこととなる。 

 しかし、GSは15日付のレポートで、SPR向け購入量は最大でも日量50万バレル程度であり、国際原油市場の供給超過量である日量600万バレルには及ばない、と指摘。 

 SPRの積み増しでも国際的な備蓄量は0.8%追加されるに過ぎず、低コストの生産者が市場シェア奪回に向け生産を急激に拡大するというGSの予想が的中した場合には、あまりにも少量だ、とした。 

 米エネルギー省によると、SPRには追加で7700万バレルの備蓄余地がある。現在の備蓄量は6億3500万バレル。

 ただし、SPR拡大に向けた購入は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアの協調減産終了により起こりうる米からの輸出減少を相殺する一助にはなる、と指摘。GSの定量的プライシングモデルによると、1バレルあたり2ドル押し上げに相当する効果があるとしている。