写真・図版 9月30日、香港の民主派デモ隊は、30日も数万人が主要地区で幹線道路の占拠を続けている。写真は、道路を占拠する香港の民主派デモ隊、29日撮影(2014年 ロイター/Carlos Barria)

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 [香港 30日 ロイター] - 香港の民主派デモ隊は、30日も数万人が主要地区で幹線道路の占拠を続けている。ただ、機動隊の大半は撤収し、これまでに起きたような衝突は発生しておらず、一部のデモ参加者が歌を歌ったり、スローガンを唱える姿も見られた。

 デモ隊は大半が学生で構成され、2017年の行政長官選挙をめぐり民主派の立候補を事実上排除する中国の決定に反発。完全な民主化と梁振英・現行政長官の辞任を要求している。

 中国政府はデモ活動を「違法」としている。これまでには警官がデモ隊に催涙弾を発射するなど、1997年の香港返還以来で最悪の混乱となった。

 30日朝の時点では、香港政府本部庁舎がある金鐘(アドミラルティ)、ビジネス街の中環(セントラル)、商業地区の銅鑼湾(コーズウェイベイ)、九龍地区の繁華街である旺角(モンコック)の少なくとも4か所でデモ隊の占拠が続いている。

 デモ活動は10月1日の中国の国慶節(建国記念日)にエスカレートすると見込まれている。中国政府としては、弾圧に乗り出せば香港の金融ハブとしての国際的地位を脅かしかねない一方で、厳しい姿勢を示さなければ本土内の反体制派を勢いづけかねないだけに、難しい判断を迫られそうだ。

 各国・地域も香港情勢を注視している。

 米ホワイトハウスのアーネスト報道官は29日、「米国は香港当局には自制を、デモ隊には平和的手段で自らの見解を表明することを求める」と述べた。

 台湾の馬英九総統は「(中国政府は)香港の人々の要求に耳を傾ける」必要があると述べた。

 英外務省も情勢を懸念しているとし、抗議する権利は守られるべきだと指摘した。

 HSBC<HSBA.L>やシティグループ<C.N>、中国銀行(BOC)<601988.SS>、スタンダード・チャータード<STAN.L>、DBS<DBSM.SI>を含め、香港で営業する各行は一部支店を一時閉鎖し、従業員には自宅勤務などを指示した。

 香港株式市場は29日、1.9%安で取引を終えた。