写真・図版9月13日、トルコ中央銀行は政策金利である1週間物レポレートを17.75%から24.00%に6.25%ポイント引き上げた。中銀は声明で「必要なら一段の金融引き締めを行う」と表明。通貨リラが上昇したほか、市場ではエルドアン大統領の金融政策への影響を巡る懸念が緩和した。写真は2015年4月、トルコ中銀の入り口で(2018年 ロイター)

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 [イスタンブール 13日 ロイター] - トルコ中央銀行は13日、政策金利である1週間物レポレート<TRINT=ECI>を17.75%から24.00%に6.25%ポイント引き上げた。中銀は声明で「必要なら一段の金融引き締めを行う」と表明。通貨リラが上昇したほか、市場ではエルドアン大統領の金融政策への影響を巡る懸念が緩和した。

 4月下旬以降の利上げ幅は今回を含め11.25%ポイントとなる。ロイターの調査ではすべてのエコノミストが利上げを予想していた。ただ中銀がリラ相場の下落と景気減速との間の難しいかじ取りを迫られる中、利上げ幅の予想は225─725ベーシスポイントと広かった。 

 エルドアン大統領はこの日、インフレ高進は中銀の誤った措置の結果であるとの見解を示し、利上げに反対する姿勢を示していた。ただ中銀はそれでも利上げを決定。声明で「物価安定を支えるために力強い金融引き締めを実施することを決定した」とした。

 トルコのインフレ率は8月は17.9%と、2003年終盤以来の水準に上昇。中銀はこれまでに物価安定に対する「大きなリスク」に直面しているために9月の会合で政策スタンスを調整するとの見解を示していた。

 中銀は、国内需要が弱まっているものの、インフレ見通しに上向きリスクがなおあると指摘。「このため、物価安定を支援するための強力な金融引き締め策を実施することを決めた」と説明した。

 アバディーン・スタンダード・インベストメンツの新興国債券部門責任者のブレット・ディメント氏は「常識に立ち返ったことは喜ばしい。今回の利上げにより、トルコは金融政策に対する信頼性の回復に向け緩やかな軌道に乗った」と述べた。 

 利上げを受けトルコリラは対ドル<TRYTOM=D3>で6.18リラで推移。利上げ発表前は6.4176リラだった。年初来ではなお38%下落している。

 主要株価指数<.XU100>も2.1%高。銀行株指数<.XBANK>は4.8%急伸した。

 クレディ・アグリコルの新興国市場ストラテジスト、ギョーム・トレスカ氏は、今回の利上げについて「経済にネガティブなのは明らかだが、リラ安やインフレによる悪いサイクルにより大手企業がデフォルト(債務不履行)に陥るより、ハードランディングの方が重要性は低い」と述べた。

 ラボバンクの新興国市場通貨ストラテジスト、ピオトル・マティス氏は、中銀がリラへの信認を徐々に回復させるための断固としたステップを取っているとした上で、トルコが米国との対立を解決するほか、大規模なインフラ事業などに依存しないよう経済のリバランスを図る必要があると語った。

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