写真・図版2月15日、米中政府は北京で行っていた閣僚級貿易協議を終え、来週ワシントンで通商協議を再開する方針を明らかにした。写真は15日、北京で撮影された米中の通商交渉団(2019年 ロイター/Mark Schiefelbein/Pool via REUTERS)

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 [北京/ワシントン 15日 ロイター] - 米中政府は15日、北京で行っていた閣僚級貿易協議を終え、来週ワシントンで通商協議を再開する方針を明らかにした。米中双方とも今週の協議で進展があったと主張しているが、関係筋の間からは争点を巡りなお溝は埋まっていないとの声が聞かれた。

 トランプ米大統領はホワイトハウスで開いた記者会見で、3月1日の合意期限を延長する可能性に言及。期限を60日延長する考えがあるかとの質問に、合意に近いか、合意が正しい方に向かいつつあると判断すれば、現在の関税を維持しつつ、「期限を延長する可能性がある」と述べた。

 また、米国が中国との「偽りのない通商協定」締結にこれまでになく近づいているとし、「ディール(取引)が成立するなら、敬意を持って関税措置を引き揚げたい」と述べた。ただ、協議は「非常に複雑」とも語った。

 このほか、通商協議の最終段階で民主党のペロシ下院議長やシューマー上院院内総務の意見も聞く考えも示した。

 ホワイトハウスのサンダース報道官は声明で「米中両国は3月1日の期限に向け、すべての問題について引き続き取り組んでいく」とした上で、「今週行われた詳細かつ踏み込んだ討議では進展が見られたが、なお多くの課題が残されている」と語った。

 中国国営の新華社も、両国が今週の協議で複数の主要分野で原則的合意に達したと報じた。さらに、通商と経済を巡る問題に関する覚書(MOU)について踏み込んだ協議を行ったとしたが、詳細は明らかにしていない。

 サンダース報道官によると、両国は今週の協議で技術移転、知的財産権、農業やサービス部門、非関税障壁、通貨などについて討議したほか、巨額の米貿易赤字解消に向けて中国が米国から製品・サービスを購入する可能性についても協議した。

 閣僚級協議終了後、ムニューシン長官はツイッターへの投稿で、 自身とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が中国の劉鶴副首相と「生産的な会合」を行ったと述べた。 

 中国の習近平国家主席は、ライトハイザー代表とムニューシン長官と会談。ライトハイザー代表は習国家首席に、2日間にわたる協議が「極めて良好」だったと伝え、「困難かつ重要な懸案で前進したと感じている。さらに取り組まなくてはならない課題はあるが、楽観視している」と語った。

 国営メディアによると、習国家主席は「来週、米中はワシントンで再び会合を行う。双方に利益となる『ウィンウィン』の合意にたどり着けるよう引き続き尽力することを望む]と語った。その上で、両国の貿易摩擦解消に向けて中国は「協力的なアプローチ」を取る意向を示した。 

 ただ、両国とも関税合戦解消に向けた具体策は示しておらず、複数の関係筋は、交渉の進展を妨げている問題で、米中首脳会談の実施に道を開くような大幅な進展があった形跡はみられないと指摘する。

 ある関係筋は「重要な問題を巡って停滞している」とし「構造問題や施行の問題を巡って大きな隔たりが残っている。壁にぶち当たっているとは言わないが、夢のような状態でもない」と述べた。

 また、別の関係筋がロイターに明らかにしたところによると、トランプ政権が中国製品に対する関税引き上げ期限の60日延期を検討しているとの一部報道に対し、ホワイトハウスは「激怒」しているという。

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