写真・図版 3月21日、オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は、月報に掲載した調査報告で、経済成長とインフレ期待が堅調であれば、住宅価格の下落が必ずしも利下げにつながることはないとの見方を示した。写真はシドニーのRBA本店前で昨年2月に撮影(2019年 ロイター/DANIEL MUNOZ)

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 [シドニー 21日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は21日、月報に掲載した調査報告で、経済成長とインフレ期待が堅調であれば、住宅価格の下落が必ずしも利下げにつながることはないとの見方を示した。

 住宅価格の下落が全般的に明るい経済見通しと失業率の低下に相殺されるなら、価格の下げがもたらすマイナスの影響は少なくなると指摘した。

 価格が下落しても、家計や企業が底堅い成長と中銀目標に沿ったインフレ率を期待するのであれば、下落による影響を緩和するために政策金利を引き下げる必要はないかもしれないとし、「労働市場が底堅く、家計所得の伸びが堅調な時であれば、家計資産の減少が弱い消費の伸びと同時に起こる可能性は低い」との見方を示した。

 中銀は以前、政策金利が過去最低で労働市場が底堅いなかで住宅市場が低迷しているとし、国内経済は「未知の領域」に入りつつあるとの見方を示していた。

 21日に発表された2月の豪失業率は4.9%と、約8年ぶり低水準付近に低下した。

 ただ、今後失業率がどの程度低下し、住宅市場低迷に家計がどのように反応するかは見通せない。国内には6兆6800億豪ドル相当の住宅物件在庫があるが、2018年初めのピークからは2800億豪ドル減少している。

 一方、中銀の想定モデルは、純資産が消費動向の唯一の決定要因でないことを示している。家計の可処分所得や実質金利水準、失業率、景気も家計の消費を左右する。

 中銀はさらに、これまでに経験したことのない長引く住宅価格の下落にも目を向けている。

 マクロ経済状況が全般的に好調な時の住宅価格下落の実質的な影響は、経済活動の若干の減速にとどまる可能性があると指摘。

 一方、同程度の住宅価格の下落が景気が全般的に減速している時に起これば、金融緩和の可能性は高まるとの見方を示した。