写真・図版 フィリピンの国家警察前長官としてドゥテルテ大統領が主導する麻薬戦争を支えた、ロナルド・デラロサ上院議員は4日、警察の麻薬捜査の過程で3歳の幼女が撃たれて死亡したことについて、完璧ということはありえないとして警察の対応を擁護した。写真は亡くなったマイカちゃんの棺に手を添えるきょうだい。5日撮影(2019年 ロイター/Eloisa Lopez)

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 [6日 ロイター] - ドゥテルテ大統領が主導するフィリピンの麻薬戦争で、また1人新たな犠牲者が出た。

 マイカ・ウルピナちゃん、わずか3歳。1週間前、警察はマイカちゃんの父親に麻薬密売の疑いがあるとして自宅を急襲した。その際に撃たれて亡くなった。警察は父親が娘を盾にしたと非難した。

 「発砲の基準だって― あるに決まっているだろう」

 麻薬戦争開始以来、国家警察長官としてドゥテルテ大統領を支え、現在は上院議員に転身したロナルド・デラロサ氏は以下のように述べ、警察の対応を擁護した。「まず巻き添えが出ないように安全を確保することが先決だ。だが言ったように、完璧ということはありえない。」

 その上でこう続けた。「子供を撃ちたいと思う警察官がいると思うかね。いるはずがない。彼らも子を持つ親だからだ。だが不幸な事態が起きてしまった。」

 だが4日行われたマイカちゃんの葬儀で母親は、警察の説明はウソだと主張した。母親によると、自宅が警察の急襲を受けた際、家族は全員就寝中で、父親は一切抵抗しなかったと話す。また自身にも身の危険を感じるという。

 「戦いたいけれど、相手がわからないから少し怖い」と母親。「どうやって戦えばいいのか自問している。危険が及ぶかもしれないから、子供たちから離れなければならないかもしれない。」

 20以上の国々が国連に対して、フィリピンの麻薬戦争に対する調査をするよう申し入れている。また国連人権委員会に対し問題への対応が要請された。

 フィリピンの警察は、これまでに5000人以上の容疑者を殺害したと公表。これらの容疑者は武装しており、逮捕に抵抗したためだと説明している。

 だが活動家らは、実際にはこれより多い約2万7000人が殺害されたと指摘している。

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