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米大統領選、オバマ支持者らが恐れる「人種の壁」

2008年10月17日

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 [アトランタ 15日 ロイター] 米民主党の大統領候補バラク・オバマ氏の支持者にとって最悪のシナリオは、現在の明らかなリードが本選の当日に消えてしまうこと。その理由は人種だ。共和党の大統領候補ジョン・マケイン氏が勝利するとすれば、事前の世論調査でオバマ氏支持を表明していた白人有権者のうち、少数だが決定的な割合の人々が実際には異なる決断をするときだろう。

 11月4日の投票日まで3週間を切り、オバマ氏がマケイン氏をリードしていると世論調査が示す中、どれくらいの白人有権者が実際に黒人大統領に投票する意志があるのかに関心が集まっている。

 世論調査で本当の投票行動を明かさないこの現象は、「ブラッドリー効果」として知られている。1982年のカリフォルニア州知事選挙で、黒人候補のトム・ブラッドリー氏は、事前の世論調査で有利とされていたにもかかわらず、わずかな差で当選を逃した。多くの白人有権者が投票行動を正直に示していなかったことが示され、それ以来、黒人候補者のいる選挙の世論調査では、ブラッドリー効果を織り込もうとしてきた。

 ジョン・エステップ氏は、かつて市長をしていたオハイオ州セント・バーナードで先週、ブラッドリー効果を重視した世論調査を実施。セント・バーナードの住民の多くは白人だ。エステップ氏は「有権者は、世論調査に対して、あるいは玄関先では『オバマ氏に投票する』と言うだろう。だが、投票ブースのカーテンの向こうで実際にどれだけの人が有色人種に投票するか疑問だ」と述べた。

 一方、アナリストらは、黒人の大統領候補に投票しないと答える米国人が1970年代以降急激に減少していると反論する。

 最近の調査によると、オバマ氏の人種はマケイン氏の年齢に比べて小さな障害であると考えられていることが分かった。現在72歳のマケイン氏が当選した場合、これまでの最高齢で大統領に就任することになる。

 アトランタにあるエモリー大学のマール・ブラック教授(政治学)は「南部では長年にわたって(投票で)人種間に分離がある」と指摘。南部の白人有権者が何十年もの間、共和党を支持してきた一方、黒人有権者は全国的に民主党を支持してきた。

 2004年の大統領選挙で民主党のジョン・ケリー大統領候補は、ジョージア州の白人票を23%しか獲得出来ず、同州で敗れた。これは、共和党に投票した白人有権者が人種よりもイデオロギーを優先した証拠だとブラック教授は指摘している。

 世論調査の専門家らは、米国の有権者の多様性がブラッドリー効果の定量化を難しくしているという。例えば、南フロリダの高齢な有権者とバージニア州の若い労働組合員、コロラド州のビジネスウーマンは、白人であること以外に共通点はほとんどない。

 予備選挙の結果は、ブラッドリー効果の可能性について、州によって異なった結果を示した。オバマ氏の白人有権者得票率が予想より低かった州もあったが、サウスカロライナ州のように予想より高かった州もあった。

 コメンテーターのアール・オファリ・ハッチンソン氏はブラッドリー効果が決定打になる可能性もあり、それをオバマ氏が克服するには、世論調査で10%のリードを奪う必要があるだろうとの見方を示している。

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