2008年6月20日
ソウル楽園洞の焼酎房(焼酎居酒屋)の前で
ソウル遁村洞の刺身屋の前でくつろぐ人々
韓国にも梅雨はありますが、6月になると初夏の気配です。なかでも特に夏を感じさせるのが、食堂やコンビニの店先に並べられたプラスチックテーブルで人々が食べたり飲んだりする姿です。それも、お茶や軽食ではなく、煙を上げながら豚肉を焼いて食べたり、フライドチキンをつまみに生ビールを飲んだりする本格的な飲食です。
韓国ではよく見かける光景ですが、日本の人の目には珍しいようですね。韓国のほうが舗道が広いこと、違法ではあっても警察がそれほどうるさく取り締まらないせいもあります。コンビニの前でスルメをつまみながら缶ビールや焼酎を飲む人が多いのは、もちろん長引く不況のせいでもありますね。
こうした姿がよく見られるようになったのは、80年代中盤からだと記憶しています。南北の緊張緩和にともない「夜間外出禁止令」が82年に解除され、夜をゆっくり過ごせるようになったこと。生活水準の向上とともに都市部の治安がよくなったことなどが関係しているでしょうか? 日本と比べると湿度が低く、過ごしやすいということもあるでしょう。また、韓国式の家屋が寒い冬に備えた密閉型の構造をもっているため、日本家屋と比べて窓が小さく、夏場は少々息苦しさを感じることも、人々が屋外での飲食を好む遠因かもしれません。
私もここのところデスクワーク続きで、気分がくさくさしています。コンビニで焼酎と青唐辛子と味噌を買って、店先で一杯やりたい衝動に駆られるのですが、辛い唐辛子をかじりながら、焼酎をラッパ飲みしている自分を想像すると、さすがに怖くてなかなか実行には移せません(笑)。
1967年生まれ。世宗大学院修士課程修了後、日本に留学。訳書に 『宮廷女官 チャングムの誓いのすべて』、 『家庭で作れる「チャングム」の韓国宮廷料理』、 『コリアン・ダイエット』(光文社)。 著書に『マッコルリの旅』(東洋経済新報社)、『韓国・下町人情紀行』(朝日新聞社)、 『韓国の美味しい町』(光文社)、 『韓国の「昭和」を歩く』(祥伝社)、 『韓国料理用語辞典』(日本経済新聞社)、 『一気にわかる朝鮮半島』(池田書店)など。 鄭銀淑のページ