国連安全保障理事会は3日、反体制デモ弾圧が続くシリアに対する決議案について、4日午前10時(日本時間5日午前0時)から始める会合で、採決することを決めた。決議案の修正で、可決の見通しが強まったためだ。親シリアのロシアは拒否権を使わず、棄権する可能性が高い。
決議案は欧米理事国が作成したもので、当初案から「シリアへの武器流入を防ぐため、加盟国は必要な措置を講じる」とのくだりを削除。さらに「(アサド大統領からの)政権移譲を全面的に支援する」という文章の前に「シリア主導の」という言葉を入れた。修正前の文章が「シリアへの内政干渉につながる」と懸念するロシアや中国に、欧米側が譲歩した形だ。
決議案には、アサド政権に対する経済制裁や武器禁輸など、国連憲章が定める強制措置の実施は盛り込まれていない。ただ、「シリア政府による人権侵害を非難し、暴力の即時停止を求める」としており、「アサド政権が反体制派の市民殺害を続ければ、次は必然的に強制措置を盛り込んだ決議案採択との流れになる」と欧米理事国はみている。