韓国を代表するサムスングループの創業者の長男が14日、遺産相続をめぐり、同グループ現会長の三男や関連会社を相手に総額約7140億ウォン(約496億円)分の支払いを求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。大財閥の「お家騒動」と請求額の巨額さが話題になっている。
訴えたのは、1987年に亡くなった創業者の故・李秉●(イ・ビョンチョル=●は吉二つ)氏の長男で肥料会社元会長の孟熙(メンヒ)氏(80)。訴状などによると、同グループ会長で弟の健熙(ゴンヒ)氏(70)が「父親が生前、第三者名義で信託していた財産の存在を最近まで知らせず、自分の名義にしていた」と主張。法定相続分にあたるグループ会社の株式や配当金などを渡すよう求めている。
韓国は儒教文化が根強く、財閥も創業者の長男が経営を引き継ぐことが多い。だが、同グループでは三男の健熙(ゴンヒ)氏が30代で「後継者」となり、孟熙(メンヒ)氏は韓国メディアで「悲運の長男」と呼ばれている。
同グループの広報担当は「個人の訴訟であり、コメントできない」としている。(ソウル=中野晃)