シリアで26日、限定的な民主化を含む新憲法の承認を巡る国民投票が行われた。新憲法案は政権党バース党を「国家を指導する党」とする条項を削除し、複数政党制を導入する内容。アサド政権は退陣を求める圧力に対し、「改革の進展」を訴え、危機を切り抜ける方針だ。
ロシアや中国の支援を受ける政権側は、国民投票で多くの賛成票を得たうえで、改めて「正統性」を訴えるとみられる。国内に約1万4千カ所の投票所が設けられた。ただ、北部イドリブや中部ホムス、南部ダルアなどでは、反体制派を鎮圧するため、戦車による砲撃を含む軍事作戦が続いており、こうした地域では投票率は極めて低いとみられる。
反体制派は「延命のための見せかけの改革」「そもそも法の支配が行われていないのだから無意味」などとして、ボイコットを呼びかけている。反体制派の情報では、25日にシリア全土で約100人が死亡。衛星テレビ局アルアラビアによると、26日も、ホムスなどで少なくとも20人が死亡したという。