欧州連合(EU)は14日、ブリュッセルで首脳会議を開き、温室効果ガスを2020年までに90年比で20%減らす目標達成のため、今年中に具体策を正式決定することを申し合わせた。だが実際にどう削減するかをめぐっては、すでに慎重論が噴き出しており、調整は難航が確実だ。
温室効果ガス削減の具体策の一環として、EUの行政機関の欧州委員会は、自動車が排出する二酸化炭素(CO2)を20年までに走行1キロ当たり130グラム以下にすることを提案している。
だが自動車が基幹産業のドイツのメルケル首相は13日、「規制はバランスがとれた内容にすべきだ」と述べ、欧州委を牽制(けんせい)した。独は排気量が大きい高級車が得意で、一律に規制された場合、小型車主力のフランスやイタリアより不利になることを警戒した発言だ。
またEUが先行するCO2の排出量取引について、欧州委が排出枠の公開入札制を広げようとしていることに対しても、アイルランドのアハーン外相が「EU企業が域外の工場を買収した場合はどう扱うのか」と疑問を示すなど、警戒感が強い。
首脳会議では、09年前半の立法化をめざし、閣僚理事会で具体化を急ぐことを申し合わせた。