【ナイロビ=神田大介】麺類を食べる文化に乏しかったケニアで近く、日本企業が地産地消の要素を取り込んだインスタントラーメンを売り出す。ラーメンを無料で配る「社会貢献」として進出したが、経済成長による社会の変化に「単なる援助の対象というより、有望な市場」と、ビジネスとして向き合うことにした。東アフリカの食生活が変わる可能性も出ている。
特集・アフリカはいま■麺類を食べる習慣、あまりなく
ケニアの首都ナイロビ。未舗装の街路沿いに小さな商店の連なる地区が点在する。食料品店の軒先にはトウモロコシ粉や、小麦粉、ヒエなどの穀類。安さや親しみやすさで、新しい大型スーパーやショッピングモールに引けを取らない人気を維持している。
「インスタントラーメンは取り扱ってますか」「仕入れはどの卸業者から?」
日本の即席麺大手、日清食品ホールディングスの駐在員、岡林大祐さん(39)が、商店に声を掛け、聞き取りを続けていた。
日清は2008年にケニアへ進出した。その目的は、社会貢献活動。貧しく十分な昼食をとることができないアフリカの子どもたちのため、小学校に無償で「チキンラーメン」を配り、食べてもらうことを考えていた。同社陸上部に出身選手が多いケニアを活動地として選んだが、当初はツテもなく、広告会社と旅行会社が現地の実務を仕切ったという。
岡林さんは駐在員として2009年7月に赴任。小学校訪問に加え、農作物の活用策開発に熱心な現地の国立大学ジョモ・ケニヤッタ農工大(JKUAT)の一画に日本から機械を運び込み、即席麺づくりを実習する寄付講座を始めた。やる気のあるケニア人にノウハウと資金を丸ごと与えて生産と販売を委ね、ビジネス振興の一環にしてほしいとの狙いがあった。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部