【モスクワ=関根和弘】ロシアがシリアに、戦闘機ミグ29を10機以上輸出することを検討していると、インタファクス通信が5月31日に伝えた。
同通信によると、製造元「ミグ」のセルゲイ・コロトコフ総支配人は同日、地元記者に「今、シリアから関係者がモスクワに来ていて、契約の詳細を詰めている。(機体は)供給されるだろう」と明かした。
ミグ29輸出について、兵器輸出を一手に担う国営企業ロスオボロンエクスポルトは2月、「契約はない。ナンセンス」と否定している。ロシアが契約を結べば、内戦激化以降、新たな契約は結ばないとしてきたこれまでの姿勢を変えることになる。欧州連合(EU)がシリア反体制派に対する武器禁輸を解除したことを牽制(けんせい)することが狙いという可能性もある。
一方、シリアへの供与の有無をめぐって情報が交錯しているロシア製の高性能地対空ミサイルシステム「S300」について、ロシア紙ベドモスチは5月31日、軍事産業筋の話として、2010年に4組の同システムの供与契約が結ばれたが、今秋までは納品はないと伝えた。シリア問題は、欧米とロシアの間で、武器供与をカードにした駆け引きの様相を帯びている。
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朝日新聞国際報道部