2009年6月7日23時2分
【ワシントン=村山祐介】クリントン米国務長官は7日、米ABCテレビのインタビュー番組で、2度目の核実験を実施した北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定するための調査を始めたことを明らかにした。
北朝鮮の「テロ支援国家」への指定は、ブッシュ前政権がいったん昨年10月、6者協議を通じた非核化作業を促すとして解除していた。長官はインタビューで「(当初の)解除の目的を、北朝鮮がとった行動が妨げている」と状況の変化を強調。再指定に向けて「我々は調査を始めた。国際的なテロを北朝鮮が支援している最近の証拠を調べたい」と言明した。ただ、証拠については「現時点では回答を持ち合わせていない」と述べるにとどめた。
一方、長官は国連安全保障理事会で大詰めを迎えている北朝鮮に対する制裁決議案について、「中国とロシアの完全な支援の下で武器の禁輸など北朝鮮への追加制裁ができると考えている」との見通しを示し、「今、重要かつ効果的な行動を取らなければ、北東アジアの軍拡競争に拍車がかかることになる」と強調した。
北朝鮮に対しては、野党共和党の議員8人が「テロ支援国家」への再指定を要求する書簡を長官あてに送るなど、米国内でも反発が強まっている。法的に再指定に踏み切るにはテロを支援した証拠が必要とされるため、すぐに実現するかどうかは不透明だが、長官の発言は挑発的な行動をエスカレートさせる北朝鮮を強く牽制(けんせい)する意図からのものとみられる。
■テロ支援国家
米政府が、国際テロへの支援を繰り返しているとみなした国家に対して指定する。武器の輸出禁止や、金融制裁を科す。現在の指定国はキューバ、イラン、スーダン、シリア。北朝鮮は大韓航空機爆破事件後の88年1月に指定されたが、08年10月、核施設検証受け入れ合意の見返りに解除された。