2009年6月9日10時39分
【ニューヨーク=松下佳世】北朝鮮に対する国連安全保障理事会の新たな制裁決議案をめぐり、中国が貨物検査の義務化を取り下げるよう要求していることが8日、分かった。中ロを除く3常任理事国と日韓は同日午後(日本時間9日午前)、大使級で非公式の協議をしたが妥協案はまとまらなかった。
7カ国は8日夜も最終調整を続け、合意できる修正案の見通しが立ち次第、大使級の会合を開く予定だ。
外交筋によると中国は8日朝までに、加盟国の領域内における貨物検査について、義務化を意味する「検査をしなければならないと決定する」との表現を「要求する」か「要請する」のどちらかに弱めるよう主張。検査対象についても、禁輸品目などを積んでいると信じる「合理的な理由」がある場合、との前提条件を「確かな証拠」に厳格化するよう求めたという。
このほか、北朝鮮が態度を改めた場合の制裁緩和▽北朝鮮の主権・領土の保全や安全保障上の懸念の尊重▽北朝鮮の核の平和利用の権利を否定しない――などの点に配慮するよう求めているという。
中国は同日、米国とも個別に協議。こうした要求が満足のいく形で反映されれば、8日中にも修正決議案を安保理の全理事国に提示することに同意する姿勢を見せた。だが、貨物検査など決議案の主要部分にかかわる内容のため、落としどころとなる修正案で意見がまとまりきらず、同日中の提示には至らなかった。