2009年7月4日3時5分
イタリア・ラクイラで8日から開かれる主要8カ国首脳会議(G8サミット)の首脳宣言案が3日、明らかになった。地球温暖化対策では、温室効果ガスを2050年までに世界全体で現状より半減するという長期目標を再確認したうえで、先進国は50年までに80%以上削減することを打ち出している。
宣言案では、13年以降の温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都議定書)について、「主要排出国の参加が必要」と明記。ポスト京都に向け、ガス排出を減少に転じさせるピークアウトを「早期に」することと、「産業革命以前からの気温上昇を2度以内に抑制」すると盛り込んだ。
気温上昇を2度以内に抑制するには、先進国全体で「20年に90年比25〜40%減」「50年に80〜95%減」が必要とされる。ともに日本の目標より厳しいため、事前の調整で「2度以内」と「少なくとも80%削減」という表現に日本政府は難色を示している。
G8サミットの翌日に開かれる中国やインドなど新興・途上国も加わる主要経済国フォーラム(MEF)の宣言案でも、長期目標について「世界全体で50年までに50%削減」と「先進国は80%削減」を盛り込んでいる。
昨年の北海道洞爺湖サミットでは「50年までに世界全体の排出量を50%削減」との長期目標で合意。しかし、翌日に開かれた主要排出国会議(MEM、MEFの前身)の首脳宣言では新興国の反対で「50年までに半減」の表現が消えた。先進国側が今回、より厳しい削減を提案したのは、新興・途上国側が「50年半減」で合意するよう促すのが目的で、MEFで合意できない見通しとなれば、G8首脳宣言から「80%減」を落とす可能性もある。(星野眞三雄)