【カイロ=北川学】エジプト軍がクーデターでムルシ大統領を解任したことに抗議するムルシ氏支持者の5日の大規模デモは、夜になって暫定政権支持派との衝突が拡大した。AP通信は保健省の話として、全国で少なくとも30人が死亡、210人が負傷したと伝えた。カイロ郊外ナスルシティーでは、6日未明になってもムルシ派の抗議活動が続いた。
北部アレクサンドリアでは5日夜、ムルシ派と暫定政権派の間で銃撃戦が発生し、国営中東通信は消防当局の話として12人が死亡したと報じた。
首都カイロでも5日夕から夜にかけて、数千人のムルシ派が国営放送局に向けて行進。ナイル川にかかる橋を渡り終えたところで、このうち数百人が700メートル離れたタハリール広場に向かった。同広場でムルシ氏の解任を祝っていた暫定政権派が駆けつけ、橋の周辺で衝突。花火を打ち込んだり投石したりして、消防当局によると3人が死亡した。
さらにAFP通信によると、シナイ半島北部のアリーシュで、武装したムルシ派が県庁舎を占拠した。
ムルシ氏の出身母体であるイスラム政治組織ムスリム同胞団のバディウ団長は5日夕、ナスルシティーでの演説で「クーデターは無効だ。すべてのエジプト国民は通りに出てムルシ氏の復職を求めてほしい」とデモ継続を訴えた。バディウ氏は4日に治安当局に逮捕されたとの情報もあったが、同氏は「逮捕されていない」と否定した。
一方、マンスール暫定大統領は5日、初の大統領令を出し、イスラム派が多数を占める諮問評議会(上院)の解散を命じた。
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朝日新聞国際報道部