【ニューヨーク=中井大助、ソウル=中野晃】米サンフランシスコ国際空港で6日午前11時30分(日本時間7日午前3時30分)ごろ、乗客乗員307人を乗せたソウル・仁川(インチョン)発のアシアナ航空214便(ボーイング777型機)が着陸に失敗し、炎上した。地元消防によると、この事故で2人が死亡し、182人がけがをして病院に搬送された。けが人のうち、49人は重傷という。
アシアナ航空によると乗客は291人で、中国人141人、韓国人77人、米国人61人、日本人1人が含まれていた。日本の外務省によると、日本人乗客は軽傷と確認された。死者は2人とも16歳の中国人女性という。浙江省と山西省の中学・高校の生徒や教員約70人が、英語などを学ぶサマーキャンプに参加するため搭乗していたといい、中国教育省によると、浙江省の生徒が死者に含まれているという。
現場からの映像などによると、滑走路から外れたところで止まった214便は尾翼がとれ、胴体上部は広い範囲で焼けて破損し、中の座席も焼失していた。滑走路や手前の海には尾翼を含めた機体の一部や車輪が残っており、着陸時に激しい衝撃を受けたことが分かる。着陸直後には機体から白と灰色の煙が上がり、複数の消防車が消火にあたった。客室が燃えたのは機体停止後とみられる。乗客の多くは、非常用のシューターを使って機体の外に脱出したという。
AP通信は航空専門家の見方として、高度が低すぎる状態で空港に近づき、機体の一部が滑走路の先端の岸壁にぶつかった可能性を紹介した。また複数の目撃者によると、着陸直前に機体が横に揺れていたという。乗客の一人は、米CNNテレビに「パイロットが着陸直前に再上昇を試みたように感じた」と語った。米国家運輸安全委員会は事故調査チームを現場に送り、事故原因を調べる方針だ。
アシアナ航空の尹永斗(ユンヨンドゥ)社長は7日午後、ソウルの本社で記者会見。着陸前には機体の異常を示す信号などはなかったといい、「エンジンの異常ではないと把握している」と述べた。機長についても「飛行時間が1万時間を超える熟練者だ」と強調した。
同社関係者によると、事故を起こした飛行機は先月2日、仁川発でサンフランシスコ空港に到着後、エンジンに油漏れが見つかって20余時間整備を受けた。その後、28日に定期的な整備を実施したが、異常はなかったとしている。
ボーイングの主力機の一つである777は安全性に定評がある。AP通信によると、1995年の就航以来、世界で1100機以上が飛んでいるが、重大な事故は2008年にロンドンのヒースロー空港で滑走路手前に着陸し、47人がけがをしたのに続いて2例目で、死者が出たのは初めてという。08年の事故は飛行中に燃料に氷の塊ができ、エンジンに届かなかったことが原因とされ、その後改良されたという。
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朝日新聞国際報道部