【鵜飼啓、北京=林望】台湾は10日、ニュージーランドと経済協力協定を結んだ。事実上の自由貿易協定(FTA)で、台湾が国交のない国と結ぶのは初めて。シンガポールとの協定も締結間近で、他国への広がりや、地域的な経済協力の枠組みへの参加に有利になるとの期待が出ている。
台湾は、「一つの中国」を掲げる中国との関係から、これまでにFTAを結んだのは台湾を国として認めているパナマやグアテマラなど中南米の5カ国にとどまっていた。だが、馬英九(マーインチウ)政権下で中台の関係改善が進み、中国が台湾のFTA推進に理解を示すようになった。馬総統は日本などとのFTA締結にも関心を示しているほか、最近は環太平洋経済連携協定(TPP)や、日中韓など16カ国が参加する包括的経済連携協定(RCEP)といった地域的枠組みへの参加を目標に掲げている。
台湾とNZの昨年の貿易額は約12億ドル(約1200億円)。台湾は電子製品や石油製品、金属などを輸出、ニュージーランドは農産品などを主に輸出しており、台湾の外交部(外務省)は「産業構造の補完性が高い」としている。
一方、中国外務省の華春瑩副報道局長は10日の定例会見で「我々は外国と台湾の民間、経済、文化面の交流に異議を差し挟まない」と述べる一方、「いかなる形式であろうと政府間関係を発展させることには反対する」とくぎも刺した。
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朝日新聞国際報道部