【ハノイ=佐々木学】南シナ海・西沙諸島の周辺海域で今月上旬、「銃を持った中国船の係官に漁を妨害され、暴行を受けた」と、ベトナム中部リソン島に戻った複数の漁師が現地のメディアに語った。
両国は、6月にベトナムのサン国家主席が訪中し、漁船トラブルに関するホットラインの設置を打ち出すなど歩み寄りを始めたばかり。東南アジア諸国連合(ASEAN)としても6月末、中国と南シナ海を巡る行動規範づくりについて9月の公式協議入りを取り付けた直後だけに、影響が心配される。
報道された漁師の証言によると、船体に「306」と書かれた中国の監視船が今月6日夕、操業中のベトナム漁船に接近。銃を持った係官が乗り込んで漁師を警棒でたたき、レーダー機器などを奪った。別の漁船にも乗り込み、機器やとれた魚を没収したという。
西沙諸島では3月にベトナム漁船が中国船から発砲を受け、5月には体当たりされる事件もあった。ベトナム政府側は事実の確認を進めている。
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朝日新聞国際報道部