最近まで、エジプトでセクハラや痴漢は深刻な問題ととらえられなかった。刑法に罰則はあるものの、被害の証拠を示さなければ法律が適用されなかった。
「痴漢大国」立ち上がる女性女性が性的被害を受けたことを家族が「恥」として隠す風潮があり、被害を訴える女性もまれだった。バスに乗車中に運転手に閉じ込められ、被害に遭った女性(20)は「事件後、家族が家から出してくれなかった」と明かす。
風向きが変わり始めたのは2005年ごろ。10年には、セクハラをテーマにした映画も発表された。その後の「アラブの春」が、女性たちの怒りに火をつける。11年2月、ムバラク政権崩壊につながったカイロ・タハリール広場の民衆デモで、女性がセクハラや性的暴行に遭う事件が相次いだ。米CBSテレビの女性特派員も暴徒に襲われ、世界中の非難を浴びた。
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朝日新聞国際報道部