【カイロ=石合力】エジプト革命後の新憲法づくりを進める憲法起草委員会は10日、議会に大統領訴追の権限を与えるなど、大統領権限の縮小を盛り込んだ憲法草案(第1案)を発表した。ネット上の公聴会などで今月中をめどに最終案をまとめ、11月中にも国民投票にかける方針だ。
ムバラク前大統領が約30年間の統治で独裁的な体制を築いたことを踏まえ、草案では、大統領の任期を最長で2期8年とした。大統領による汚職や権力乱用があった場合、議会の3分の1の承認で罷免(ひめん)手続きを開始できる条項を盛り込んだ。3分の2の承認で罷免され、職務執行権限を失う。大統領を裁くための特別法廷も設置する。
大統領が職務執行できなくなった場合の継承順位は首相、人民議会議長、上院議長の順に規定。ムバラク政権下で続いた「国家非常事態」(戒厳令)については、内閣の承認を必要とし、7日以内に議会で過半数の承認が必要になる。期間は6カ月以内、国民投票で認められた場合のみ、6カ月だけ延長できる。