【オスロ=伊東和貴】ノルウェーのノーベル賞委員会は12日、2012年のノーベル平和賞を、欧州連合(EU)に贈ると発表した。欧州の政府債務(借金)問題が世界経済に不安を広げる一方で、国家間の和解や国境を超えた統合の「実験」を続けてきたEUに光を当てた。
委員会は授賞理由を「前身の時代も含め60年以上にわたって欧州における平和と和解、民主主義と人権の向上に貢献した」とした。
27カ国の共同体への授賞は異例の決定といえる。欧州は第2次世界大戦後、多数の死者を出した二つの世界大戦への反省から、国境を越えた政治・経済の統合を進めてきた。一方、中東和平、グルジア紛争など域外の対立や紛争に調停役として関与し、武力行使ではない話し合いによる解決を提示してきた。