【ローマ=石田博士】事故3分後に「やっちまった」とつぶやき、機関長に「沈んでるのか」と問いかける――。イタリア西岸で今年1月、座礁して死亡・行方不明32人を出した大型客船「コスタ・コンコルディア」のスケッティーノ船長(51)らの振る舞いが、明らかになりそうだ。
イタリア中部グロッセートの地方裁判所で15日、予備審問が始まった。過失致死や操船放棄などの容疑で捜査されてきた船長を起訴して正式な裁判に入るかどうかを決める。うろたえる船長の様子などを収めたブラックボックスの内容も報告される。
海軍などによる専門家チームは、270ページにわたる報告をすでに裁判官に提出している。地元メディアによると船長は、機関長から乗客の避難を勧められても拒み、「ただの停電」と船内放送させる一方で、運航会社幹部には何度も電話し、「失敗した」「沿岸警備局にはどういえばいい?」などと問い合わせていた。事故発生から1時間余りたった午後11時すぎには、電話で妻に「俺のキャリアはおしまいだ」などと話したという。