【ニューデリー=五十嵐誠】ウラン埋蔵量が世界最大のオーストラリアが、核不拡散条約(NPT)非加盟のインドへのウラン輸出解禁に向け、原子力協定締結交渉を始めることでインドと合意した。豪州は核不拡散に力を入れてきたが、インドの核保有を事実上容認した形だ。
インドを訪れた豪州のギラード首相は17日夜にシン首相と会談。原発燃料用に輸出される豪州産ウランが核兵器に転用されないための査察措置を定める協定の交渉を始めることを決めた。会見でシン氏は「インドの信頼性が評価された」と感謝の意を表明。ギラード氏は「合意は非常に喜ばしい」と応じた。
豪州は世界の利用可能なウラン埋蔵量の3割を占め、米国や日本、中国などに輸出。ただ、核拡散への懸念から輸出相手はNPT加盟国に限定してきた。ハワード政権が2007年にインドへの輸出を開始する姿勢を見せたが、同年末の労働党への政権交代で頓挫。従来の輸出方針は堅持されてきた。