【ベルリン=松井健】ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が24日、ベルリンを訪問し、ドイツ連邦議会の委員会で、ECBの欧州危機対策について説明した。ドイツ国内では、ECBが決めたスペインやイタリアなどの国債の無制限買い入れ策に対する批判が強いため、ドラギ氏自身が異例の説明に乗り出した形だ。
非公開の委員会の後で会見したドラギ氏は「とても有益で、ドイツ世論からの信頼醸成にも重要なやりとりだった」と話した。議員からの質問は無制限買い入れ策に集中したと説明。そのうえで、この買い取り策は「ユーロ圏の中期的な物価安定というECBの任務に完全に従ったものだ」と強調した。ランメルト連邦議会議長は「ECBと議会の役割は違うが、だからこそ危機を乗り越えるためにECBの独立性が重要で、ドイツこそが中銀の独立性を求めてきたのだ」と話した。
ECBは9月の理事会で無制限の国債買い入れを決めたが、理事会メンバーのワイトマン・ドイツ連邦銀行総裁は、欧州連合の基本条約が禁じる中央銀行による財政支援にあたるとして反対。メルケル政権の与党キリスト教民主同盟などの議員からも、無制限買い入れがインフレを招くなどの懸念が出ていた。