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【トリノ=石田博士】スローフードの祭典「サローネ・デル・グスト」が24日、スローフード運動発祥の国イタリアで始まった。北部トリノの開会式では、150カ国から集まった生産者や運動家ら約3千人を前にスローフード福島の代表が壇上に立ち、「福島を忘れないで」と訴えた。
「正しくおいしくきれいな食べ物が世界を変える」を合言葉に、各国の零細農家と消費者が交流する祭典は隔年で開かれ、今回で9回目。国連食糧農業機関(FAO)のグラジアノ事務局長らと並んで、福島市で自然農法を営む須藤陽子さん(32)がスピーチした。原発事故を重く見た主催のスローフード・インターナショナルが招待した。
須藤さんは、放射能をめぐって意見が分かれ、親子が離れて暮らす家庭が多いことを紹介。「原発は、スローフード運動が目指す理念を根底から崩壊させます。尊い土、命、食、人の絆までも破壊する原発に歯止めをかけてほしい」と訴えた。放射能と闘う生産者の取り組みも紹介し、「大変な経験をしたからこそ、自然循環型で持続可能な社会を作り上げ、福島から発信し続けます」と誓った。
会場からは大きな拍手が送られ、スペインからの参加者は「感動した。日本を応援し続ける」と話した。
29日までの期間中には、復興を目指す気仙沼の取り組みなども紹介される。