【ローマ=石田博士】309人が死亡した2009年4月のイタリア中部ラクイラ地震の直後、「大きな地震が続く可能性がある」と公表しようとした科学者を防災局長官が口止めしていたと、地元紙「レプブリカ」が26日報じた。市民への情報提供に、長官が大きく関与していたことを裏付ける内容だ。
レプブリカによると、国立地球物理学火山学研究所のボスキ所長(当時)は、地震の3日後に改めて開かれた政府防災局の「高リスク検討会」に出席。余震の可能性を記者会見で発表しようとした。しかし防災局のベルトラーゾ長官(同)が電話で「本当のことは言うな」と制したという。
ラクイラ地震をめぐっては、地震6日前の事実上の「安全宣言」が被害を広げたとして、ボスキ氏や防災局の副長官ら「高リスク検討会」に出た7人が禁錮6年の判決を受けた。